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東京湾ホエールズ ( 2018-11-01 )

SPECIAL REPORT!! - 山口コーイチ BACH SOLO -



※画像をクリックすると拡大します
※敬称略

山口コーイチによるバッハソロステージ。
普段はJAZZピアニストとして活動している彼がバッハを弾く。
はじめにそれを聞いた時、なんと面白い企画なんだろうと感じた。一晩のステージをたった一人で、たった一人の楽曲をひたすらに演奏する。
前衛的で、深く、不思議な一夜が始まった。

なぜ自分がここでバッハを弾くのか、単にバッハが好きだからという山口コーイチ。好きなものを、好きなだけ演奏する。
そっと演奏をはじめた今夜の彼はいつものクールな姿の中に期待と興奮、そして彼から初めて感じる”緊張”という空気感。彼ほどのピアニストが緊張していること、その空気を感じられることの貴重さ。
今回演奏する平均律クラヴィーア曲集 第1巻は全ての曲が前奏曲とフーガという構成。その合間に訪れる一瞬の空白は、山口コーイチの息遣いが会場に響いていた。

演奏が始まる前、山口コーイチから紹介があったが東京湾ホエールズには必ずサウンドエンジニアの田中’アニキ’篤史がいる。
そしてここHOWLの音響空間がある。せっかくやるのだからと、リハーサルではとことん音の残響にこだわった。
まるで教会でなるピアノのように、目を閉じて耳をすませば頭の中に響いてくる、微かだが確かな残響。毎回目を閉じるたびにそのまぶたの重さが増していく心地よさ。
雑音をできうる限り排除し、ひたすらにバッハを奏でる今日のHOWLは、緊張と安心が同居する不思議な雰囲気を纏っていた。

今日の配置はセンターにアップライトピアノ、そして左右に3m程度の感覚を置いてスピーカー。それだけだ。
ピアノの正面に立ってみると、スピーカーからの音が消えたように感じ、まるで全ての音がピアノそのものから鳴っているようだ。
山口コーイチと田中’アニキ’篤史が作り上げた、”左右を感じさせない”セッティング。スピーカーからの出音を寸分遅らせ、聴く人の耳にはピアノから鳴る音が先に届く。そのことで錯覚を起こし、正面に立つとスピーカーが消えるのだ。
そのハース効果と残響、本当にここは教会かのように優しい音鳴りで溢れていた。

時折、振り返って話をする山口コーイチ。恥ずかしながら学の無い著者であってもバッハの平均律クラヴィーア曲集がどのような思いで作曲され、なにをもって聴いたら良いのかがなんとなくわかってくる。
全24曲に渡るこの曲集は「指導を求めて止まぬ音楽青年の利用と実用のため、又同様に既に今迄この研究を行ってきた人々に特別な娯楽として役立つために(徳永隆男訳)」を記され、バッハが息子たちを想い、書かれた。
「いよいよ最後の一曲です。」という彼は少し安心した表情を浮かべる。全24曲、これを全て演奏するその様はまるでアスリートのような、過酷さや苦しさすら感じるが、観客たちの満足度は非常に高かった。笑顔で顔を見合わせ頷く人たち。曲が始まると待ってましたと言わんばかりに”静かな”ハイタッチを交わす人たち。その心地よさから微動だにせず耳だけを傾け続ける人。
最後は、「終わりです。皆さんもお疲れ様でした。」と一言だけ残してステージを締めくくった。


10月30日 出演者: 山口コーイチ
制作 : 玉井夕海 不破大輔

~東京湾ホエールズは、遠い記憶を呼び覚ます時空の提案を目指し発足したスペシャルチームです。~
WISE OWL HOSTELS TOKYO は、2016年7月。東京・八丁堀駅から徒歩5分の交差点にオープンした新しいホステルです。 宿泊する方の8割は世界各地からの来訪者。『東京湾ホエールズ』の舞台は、その地下にあるSOUND & BAR HOWLです。深く暗い森をイメ ージし設計された音空間には、様々な国籍の旅人と混じり、地元八丁堀で働く人々やこの場所を目指して集う日本各地の人々が集っています。
近年、急激なインターネットの普及や社会情勢の変化と伴い、音楽や演劇を始めとするパフォーマンス業界や各種アートシーンに転換期が訪れています。オリンピックを控えた魔都・東京。その中心地に位置するWISE OWL HOSTELS TOKYOとの全面タッグにより発足した『東京湾ホエールズ』は、 新たな旅とエンターテメントビジネスの可能性を探り、遠い記憶を呼び覚ます時空の提案を目指します。


- 次回開催情報

山田あずさ solo duo trio & quartet
2018.11.06 19:00 開場

※リハーサルなどの状況により多少前後する事がございます。ご了承ください。

Entrance : ¥2000 / 1D
Under 30’s are ¥1000(include 1drink
☆ Hostel guests are Charge Free! Only 1drink order please☆

出演者:山田あずさ(Vibraphone), 加藤一平(Guitar), 永田真毅(Drums), 不破大輔(bass)

山田あずさ プロフィール :北海道富良野出身。桐朋学園大学音楽学部カレッジデュプロマコースにてマリンバを専攻、世界的なマリンバ奏者である安倍圭子、浜まゆみの両氏に師事。在学中の2011年にコンセール・ヴィヴァン新人オーディション合格。卒業後、WUJA BIN BIN、渋さ知らズ オーケストラなどに加入、自身のバンド MoMo、ATLAS、nouon、QUOLOFUNEで作曲も手掛け、2015年nouonファーストアルバム『KUU』(Mel Records MRCA-5001)、2016年オノ・セイゲンの録音により『Azusa Yamada and Pearl Alexander at Sakaiki 2015』(SDM&LiveRec SDSD-1036) 同シリーズの『Shinkai 2016』(SDM&LiveRec SDSD-1038) などをリリース。海外大型フェスティバルの出演や楽曲制作・録音、近年では、ダモ鈴木(CAN)、舞踏家 蝉丸(山海塾)との共演。また、星野源やタクシー・サウダージ、高木正勝などボーカリストのステージサポートも行い、活動の幅は多岐に渡る。不定期で開催しているワークショップでは、楽器づくり・音楽体験など親子で楽しめる内容に好評を博す。これまでに、イギリス Glastonbury Festival、スペイン SAN SEBASTIAN JAZZALDIA、ポルトガル FNN SINES、フランス LA ROQUE D’ANTHERON FESTIVAL DE PIANOなど伝統ある海外フェスティバルに出演、国内では六本木アートナイト、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャパン、神奈川国際芸術フェスティバルなどに出演。
http://www.c-ritmo.com

加藤一平 プロフィール :1982年東京生まれ。埼玉県飯能市 私立自由の森学園中学校・高等学校 卒 専門学校 ESPミュージカルアカデミー・ギタークラフト科 卒
使用楽器
エレキギター:Stratocaster(自作) ガットギター:RYOUJI MATSUOKA M25
好きなもの : 充分な睡眠、ラーメン、肉、チョコ、アイス、ピック収集、カレー作り(初心者)20歳のときにギターを始める。 独学。 都内各所のセッションで腕を磨く。23歳の時、NYに半年滞在。ジャムセッション、ライブにて腕を磨く。    帰国後、鈴木勲(b)、日野皓正(tp)、Han Bennink(ds)、中牟礼貞則(g)、不破大輔(b、ダンドリスト)、坂田明(as)、梅津和時(as、cl)、加藤崇之(g)、dj honda(DJ)、coba(accordion)、是安則克(b)、Keiko Lee (vo)、のなか悟空(ds)、川嶋哲郎(ts)、音川英二(ts)、松本健一 (sax、尺八) 、臼井康浩(g)、本田珠也(ds)、Grace Mahya(vo)、KILLER-BONG (DJ、rap、MPC)、タブゾンビ(tp)、丈青(p)、元晴(sax)、秋田”ゴールドマン”紀彰(b)、市原ひかり(tp)、大西由希子(as)、etcと共演。
https://twitter.com/katouippei

永田真毅 プロフィール :ドラマー。1980年東京生まれ。早稲田大学在学中から演奏活動をはじめる。在日ファンク/KPM/メキシコトリオ ほかジャズのセッション、サポート活動も行っている。演奏依頼、レッスン希望の場合はmunounohito@gmail.comまでお願いします。
http://ngtmasaki.blog.fc2.com

不破大輔 プロフィール :1959年札幌生.フリージャズのベーシスト。渋さ知らズ主宰。’80年代に「のなか悟空人間国宝」「フェダイン」に参加。’89年「渋さ知らズ」結成。国内海外様々な場所で演奏。「風煉ダンス」「翠羅臼」「呉一郎」「発見の会」「戌井昭人」など劇伴作曲多数。プロデューサーとして、佐々木彩子、南波トモ子、玉井夕海、十中八九、チョビ渋、川下直広カルテットの音源を手掛ける。最新作は、渋さ知らズ『渋樹』。2000年代後半から各地でワークショップを行い、札幌では2010年より小学4年生から高校1年生の30名の子どもたちと3年間バンドワークショップを経験する。名前は「チョビ渋」。2017年7月より『東京湾ホエールズ』ブッキングディレクター。br /> https://twitter.com/28poi


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