Go to English site →


東京湾ホエールズ ( 2018-07-12 )

SPECIAL REPORT!! - 遠藤ミチロウ ファンテイル 関根真理 -



※画像をクリックすると拡大します
※敬称略

開場を今か今かと待ち望む観客たち、HOWL前には列ができ、今夜のステージへの期待度がうかがい知れる。
19時開場。演者の息遣いまで聞こえて来そうなほどに近くに設けられた席はあっという間に埋まり、前がかりになったところで今夜のステージがスタート。
遠藤ミチロウのソロ。その風貌やザ スターリンでのステージ、逸話からは想像できないほど物腰の柔らかな挨拶。
あれ?と思ったのも束の間、一曲目は放送禁止用語をふんだんに盛り込んだシャウト。これは素人が真似をしたら一曲待たずして喉を潰す。
初めて聞く、彼にしか出せない、悲痛とも歓喜とも受け取れる、絶妙に心地よい声を会場に響かせた。

続いて登場した関根真理、彼らはユニットとして活動する際は「HAPPY ISLAND」の名を冠している。
一曲目からの二面性を早速披露し、遠藤ミチロウの奥深さを知らしめる。
関根真理、コンガや鉄琴やシンバルなど所狭しと並べられ、そのほとんどが素手によって演奏される。アコースティックギターと彼女のパーカッションは優しさと丸みを帯び、感情の波のような遠藤ミチロウのヴォーカルと絡み合い相乗効果を生んでいるようだった。

今夜はここにファンテイルが加わる。
以前にHOWLで聴かせてくれた演奏とはまた全く違う開放感と高揚感、幻想的で耳障りのいい音をスパイスにしていく。
ファインダー越しに彼の表情を追っていると彼の”その瞬間”の感情が手に取るようにわかる気がする。
彼自身、彼の音を楽しみ、遠藤ミチロウ・関根真理の音に感化され、感動しているようだった。
きっと彼は今夜のステージを、ここにいる人々の中でトップクラスに楽しんでいる。そう思うとなぜだかすごく嬉しく、彼の笑顔がこちらに伝染してきた。

遠藤ミチロウは、渋さ知らズの四番バッターであり最高齢の片山広明と同年齢。彼と同様、曲の合間に見せる少しのお茶目さ、年齢を感じさせない無尽蔵のパフォーマンス、熟練の余裕、人間味、それらはきっと彼のファンとなる大きな要素であり、ステージの楽しみの一つでもあるのだと思う。
私は今夜初めて彼のステージを観たが、歌に込められたメッセージや”遠藤ミチロウ”という人物に大いに惹かれている。
それはきっと、会場にいた全員がそうだったに違いないと思う。

終盤に向けて体を揺らし、歓声を上げ、手を高く振りかざす観客たち。
「ヨドバシカメラで購入した」という拡声器。電池を逆に入れていて音が出ず、戸惑う姿もなぜだかまた格好が良い。
今日は外国人宿泊者も多く訪れていた。お別れの曲といって披露された「仰げば尊し」。曲中に彼女たちの表情が徐々に柔らかくにこやかになるのが見える。
詩の内容はわからないだろう。ただ何かが伝わっている。日本人である私たちにはより多くのことが伝わる。
最後の最後まで、健在だったシャウト。関根真理の優しくも緩急のあるパーカッション、ファンテイルの幻想的なギター。
それらの魅力を小洒落ず、斜に構えず、最後までストレートに表現しきってくれた彼ら。清々しい気持ちをHOWLに残し、ライブは終了。
最後、出口付近に座り、観客たちと何気ない会話をしサインをする遠藤ミチロウ。
鋭さのあった目元がふと緩み、親しみを醸し出す彼もまたやはり魅力的だった。


7月10日 出演者: 遠藤ミチロウ / ファンテイル / 関根真理
制作 : 玉井夕海 不破大輔

~東京湾ホエールズは、遠い記憶を呼び覚ます時空の提案を目指し発足したスペシャルチームです。~
WISE OWL HOSTELS TOKYO は、2016年7月。東京・八丁堀駅から徒歩5分の交差点にオープンした新しいホステルです。 宿泊する方の8割は世界各地からの来訪者。『東京湾ホエールズ』の舞台は、その地下にあるSOUND & BAR HOWLです。深く暗い森をイメ ージし設計された音空間には、様々な国籍の旅人と混じり、地元八丁堀で働く人々やこの場所を目指して集う日本各地の人々が集っています。
近年、急激なインターネットの普及や社会情勢の変化と伴い、音楽や演劇を始めとするパフォーマンス業界や各種アートシーンに転換期が訪れています。オリンピックを控えた魔都・東京。その中心地に位置するWISE OWL HOSTELS TOKYOとの全面タッグにより発足した『東京湾ホエールズ』は、 新たな旅とエンターテメントビジネスの可能性を探り、遠い記憶を呼び覚ます時空の提案を目指します。


- 次回開催情報

勝井祐二 石原岳 むぎ(猫) DRAMATICS(ササキヒデアキ+勝井祐二) feat むぎ(猫)
2018.07.17(tue) 19:00 開場

※リハーサルなどの状況により多少前後する事がございます。ご了承ください。

出演者:勝井祐二 / むぎ(猫) / 石原岳 / ササキヒデアキ

勝井祐二 プロフィール : 音楽家/ヴァイオリニスト。ROVO . KOMA . DRAMATICS . 勝井祐二 × U-zhaan . などのバンドやユニットと、ソロや様々な音楽家との即興演奏で、エレクトリック・ヴァイオリンの表現の可能性を追求し続ける第一人者。 「1991-1992 JAPAN - UK Festival」の中心展示「VISIONS OF JAPAN」(Victoria and Albert Museum)のサウンド・ディレクターを務め、渡英。帰国後、日本最初期のレイヴ・パーティー「WATER」をオーガナイズする。 96年、山本精一と「ROVO」結成。バンド編成のダンスミュージックで、90~00年代以降のオルタナティブ~野外フェスティバルのシーンを牽引した。 02年に初来日したファナ・モリーナ、フェルナンド・カブサッキとの共演を機にアルゼンチンの新しい音楽シーンと交流を深める。 09年には、サイケデリック・ロック・バンド「GONG」の結成40周年を記念したアルバム「2032」に、スティーブ・ヒレッジと共に参加。以後、「SYSTEM 7」のアルバムにも参加するなどの交流を続け、2013年「ROVO and SYSTEM 7」名義のアルバム「Phoenix Rising LP」を世界発売。2013~2014年にかけて、アジア~ヨーロッパツアーを行い、フジロックフェスティバル'14に凱旋。 2016年 ROVO結成20周年に、FRF、RSR、中津川ソーラー武道館、富山ホットフィールド、福井SEA of GREEN、などの野外フェスに参加、20周年記念アルバム「XI (eleven)」発表。

むぎ(猫) プロフィール : 1997年7月東京生まれ。2002年沖縄に移り住み、2009年1月に永眠。5年間の天国暮らしの後、2014年3月にカイヌシのゆうさくちゃんによる手作りの新しい身体を手に入れ、再びこの世に舞い戻った。「天国帰りのネコ」として新しいニャン生(人生)を満喫し、ニンゲンの皆さんたちを楽しませるために歌い、踊り、楽器(主に木琴)を演奏する。沖縄県外での音楽活動も増え、2016年は京都、長野、東京などでライブやフェスへの出演。2017年には念願のFUJI ROCK FESTIVALに「猫界初」となる出演を果たす。沖縄県内、県外各地でのライブで徐々にファンを増やす中で、共演や対バンをした坂田明、DRAMATICS(勝井祐二、ササキヒデアキ)、七尾旅人など著名アーティストからも高い評価を得ている。本ニャン(本人)自慢の決めポーズは「あっちょ☆」である。(2017年10月よりSPEEDSTAR MUSICに所属)

石原岳 プロフィール : 沖縄県東村高江在住。「高江音楽祭」主宰。 エレキギターとエフェクターを使い演奏。坂田明、勝井祐二などさまざまな人との即興演奏セッションで沖縄県内外で活動。微音のライブから轟音まで、アンビエントからノイズまで。2011年5月、1stソロアルバム『Yoru no Kazoku』リリース。2013年1月、2ndアルバム『発酵する世界』リリース。 沖縄の北部「高江」で起こっている問題を音楽を通して伝えるためのイベント『高江音楽祭』を日本各地で開催している。今までの高江音楽祭の参加者。勝井祐二、七尾旅人、遠藤ミチロウ、青葉市子、坂田明、玉井夕海、石井明夫 Band of Baksis、むぎ(猫)、大袈裟太郎、日野繭子、ムスキ アルバボ リー、知久寿焼、桑原延享(DEEPCOUNT)、不破大輔、辰巳`小五郎`光英、ALKDO、マルチーズロック、タテタカコ、西村雄介、伊東篤宏、ササキヒデアキ、Jimanica、おちょこ、外山明、テニスコーツ、PIKA☆、梅津和時、多田葉子、ホールズ、上地gacha一也、marron、SOFT、たゆたう、スズメンバ、HOLLY-C60、Based on kyoto、OT29、仙石彬人、下村ようこ+足田メロウ、Zin、ユメノスキマ【夢野カブ&Itoigawa】、上里尭、青木マリ、UA、SoRA、ピコ、トディ&more

ササキヒデアキ プロフィール : 1964年生まれ。1980年代中半~映像制作を始める。 ’80年後半~自身の二つのレーベル「B-LOW FILMS」「Holonicpath」を中心に「Super-8/テレシネ」による映像作品、音楽家達の記録を中心としたヴィデオ作品を多数発表。同時に、即興音楽とその周辺のミュージシャン達と競演。’90年代~大友良英の 第二期「GROUND-ZERO」参加を経て、自身主宰の「KINGJOE」勝井祐二との 「DRAMATICS」内橋和久・広瀬淳二との「STEREODROME」等のユニットと平行して 国内外の多くのインプロヴァイザーとセッションを重ねる。 21世紀に入ってからは長く沈黙していたが、2011年~本格的に活動を再開。ジャンク・エフェクターを多数使用する演操スタイルは前世紀のまま、変わっていない。現在 DRAMATICS、teneleven(ナスノミツル主宰)を中心に活動。 また、アートディレクターとして、勝井祐二・鬼怒無月の「まぼろしの世界」芳垣安洋の「GRAMOROUS」といったレーベルのジャケットデザインを多く手掛けている。

DRAMATICS プロフィール : ササキヒデアキ(映像)× 勝井祐二( Violin) 瞬間に虚と現を行き来する映像と音とのファンタジー。そして、その時にしか触れる事が出来ない即興のドキュメント。これが「DRAMATICS」という名前のイリュージョン(錯覚体験)。 ROVOをはじめ、ジャンルを超え東京の即興ライブシーンを牽引する勝井祐二と、まだVJという名称のない頃から音楽と即興的に関わって来た映像表現のパイオニア、ササキヒデアキの二人による、音と映像の即興ユニット。1994年に結成され、一旦の活動休止から2010年、実に8年ぶりに活動再開。


ABOUT | MENU | MONTHLY | TOPICS | RENTAL SPACE | ACCESS | RECRUIT | CONTACT

©︎2017- SOUND & BAR HOWL