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東京湾ホエールズ ( 2018-07-06 )

SPECIAL REPORT!! - Dead Man's Liquor & 板橋文夫 -



※画像をクリックすると拡大します
※敬称略

今夜は男気溢れるステージ。Dead Man's Liquorと言う名のこのバンド。死してなお酒を食らうがごとく、どこまでも煽り続けるハイテンションなメンバーたち。
そこに今回はスペシャルゲストとしてピアニストの板橋文夫を招聘。また負傷中のドラマー藤巻鉄郎に代わり、スペシャル代打の石原雄治。
今夜ここでしかみられない大迫力のステージが幕を開けた。

チューバ奏者の高岡大祐はガッチリとした体格、その腕に支えられたチューバは序盤からその迫力ある音を遺憾無く発揮する。
魔女は天使に蓋をする(2018年1月17日)での出演では池間由布子、纐纈雅代とともに出演、女性2名と一緒に立った優しげな彼のステージとは全く違う表情。男気に溢れ、今夜をまとめ上げるには十分な推進力、それを全力疾走で表現する。どちらも彼の魅力なのだろうが、そのギャップに暫し驚きを隠せない。
トロンボーンの後藤篤、MAD-KAB-AT-AshGateとしてのステージから約二ヶ月後の今回。
前回のクレバーでスマートな表情、緩急あるステージから一転、今夜は飛ばす。高岡大祐とともにステージの中心に立ち、二人並んだ管楽器でこれでもかと太く、尖った音を客席に突き刺し続ける。
今回のスペシャルゲスト板橋文夫が加わることで、更に高度を上げていく大波のように進むステージ。

”板橋文夫”という音楽にはやはり際立ったスピードを感じる。
今夜は、初めて板橋ピアノを聴いた前回のホエールズライブの時よりも、立ち上がって弾き始めるタイミングが早かった。ステージに登場した時点で彼自身、もう我慢できていなかったのだろう。
今日のステージ上で一番音が通りにくいはずのピアノが表面に浮き出てくる。祝祭性に満ちたクレイジーなピアノが今夜の音を完成させていく。
コントラバスの瀬尾高志も板橋同様、ベースでありながら前面に押し出していくように存在感のある弦の響きを聴かせてくれた。
これだけ迫力があり、疾走感のあるベースの音が聴けたのはライブPAを担当しているのが田中”アニキ”篤史だから、という理由だけではないだろう。Dead Man's Liquorという音の中でベースを担当できる人物はそういない。彼だからこそ成立しているベースラインは聴く者を自然と踊らせていた。

ギターの桜井芳樹はこのメンバーの中にいて圧倒的にクールな音を届けていた。
ソロパートであっても迫力とともに、ふと吹き込む清涼な風のように一瞬の隙間を演出していた。しかしその涼風の中には、Dead Man'sの一員であるという確固たる意思と勢いを見え隠れさせる。そのハイレベルなギャップが際立つ。
石原雄治、ドラム。今日は代打で急遽の出演にも関わらず、巧みなリズムと緩急でDead Man'sの足並みを揃える。時にわかりやすくシンプルに、時に難解かつパワフルに。ソロではまるで燃料を必要としないジェット機が永久に飛び続けるかのような無尽蔵な連打。代打ではあったものの彼も今夜はDead Man。その一員という資格は間違いなく持ち合わせていると感じた。

終盤には正ドラマーの藤巻鉄郎が怪我を押してステージに立つ。石原とのセッションでは彼に対するリスペクトを感じるとともに「ここは俺の場所」と言わんばかりに負傷の腕を振り上げ音を奏でる。
負けじと石原もスネアを床に落とす寸前まで叩きつける。切磋琢磨する二人はどこまで駆け上がっていってしまうのだろう。
ほかのメンバーもしゃがみ込みステージを彼らに託すと同時に観客にもなり、会場全体がそれを楽しむ。
最後の曲は大合唱から始まり、今夜を締めくくる。
エアコンはもう効いていないが、椅子もいらぬと最後まで踊る観客たちも多くいた。
"Dead Man's"という言葉とはかけ離れた、これほどまでに「生きた」音楽を渾身の直球で届けながら、3時間近くに及ぶライブを見事に走り抜けていった。


7月3日 出演者: Dead Man's Liquor (高岡大祐tuba 後藤篤tb 桜井芳樹g 瀬尾高志b 藤巻鉄郎ds ゲスト板橋文夫pf)
制作 : 玉井夕海 不破大輔

~東京湾ホエールズは、遠い記憶を呼び覚ます時空の提案を目指し発足したスペシャルチームです。~
WISE OWL HOSTELS TOKYO は、2016年7月。東京・八丁堀駅から徒歩5分の交差点にオープンした新しいホステルです。 宿泊する方の8割は世界各地からの来訪者。『東京湾ホエールズ』の舞台は、その地下にあるSOUND & BAR HOWLです。深く暗い森をイメ ージし設計された音空間には、様々な国籍の旅人と混じり、地元八丁堀で働く人々やこの場所を目指して集う日本各地の人々が集っています。
近年、急激なインターネットの普及や社会情勢の変化と伴い、音楽や演劇を始めとするパフォーマンス業界や各種アートシーンに転換期が訪れています。オリンピックを控えた魔都・東京。その中心地に位置するWISE OWL HOSTELS TOKYOとの全面タッグにより発足した『東京湾ホエールズ』は、 新たな旅とエンターテメントビジネスの可能性を探り、遠い記憶を呼び覚ます時空の提案を目指します。


- 次回開催情報

遠藤ミチロウ ファンテイル 関根真理
2018.07.10(tue) 19:00 開場

※リハーサルなどの状況により多少前後する事がございます。ご了承ください。

出演者:遠藤ミチロウvo,g / ファンテイルg / 関根真理pr

遠藤ミチロウ プロフィール : 1950年福島県生まれ。1980年、パンクバンドTHE STALINを結成。過激なパフォーマンス、型にはまらない表現が話題を呼び、1982年、石井聰互(現・石井岳龍)監督『爆裂都市』に出演。同年メジャーデビュー。1985年、THE STALIN解散後、様々なバンド活動を経て1993年からはアコースティック・ソロ活動を開始。21世紀に入り多彩なライブ活動を展開、さらに詩集、写真集、エッセイ集なども多数出版。また、中村達也(LOSALIOS)とのTOUCH-ME、石塚俊明(頭脳警察)と坂本弘道(パスカルズ)とのNOTALIN'S、クハラカズユキ(The Birthday)と山本久土(MOST、久土‘N’茶谷)とのM.J.Qとしても活動。2011年、東日本大震災の復興支援として「プロジェクトFUKUSHIMA!」を発足し、数々の活動を展開する。同年の還暦ソロツアーを中心に撮影を行い、初監督映画『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』を製作。2013年に突如膠原病を患い、入院。その時期に書いた詩集「膠原病院」を出版、同時にアルバム「FUKUSHIMA」を発表。2015年、自身の楽曲を盆踊りver.にアレンジし、民謡に特化したパフォーマンスを行う新バンド「羊歯明神」、自身最後のバンドとして「THE END」と2つのバンドを結成。さらに精力的な活動を始動している。

ファンテイル プロフィール : 幼少の頃よりミュージシャンである父親の影響で、朝鮮半島に伝わる打楽器アンサンブルであるサムルノリ等を学ぶ。15歳でエレキギターに出逢い、ギターではこれまでに、吉原かつみ、佐藤誠に師事。インストバンドやアーティストサポートを主体に都内で活動していた最中、19歳で渋さ知らズに出逢う。以後、同バンドにおいて国内外問わず数々のツアーやフェス、レコーディングに参加。近年では演劇集団風煉ダンスの劇伴、劇中歌の作曲、生演奏等も行っている。最近の録音物では、グループ魂の港カオルのソロアルバム『俺でいいのかい 〜港カヲル、歌いすぎる〜』にて、作詞 松尾スズキ、作曲 伊藤ヨタロウがプロデュースした‘東京午前3時’ 不破大輔プロデュース、玉井夕海(声優、女優、シンガーソングライター)のソロアルバム‘Mother sun’に参加。

関根真理 プロフィール : 千葉県出身。小学校の鼓笛隊や、大学の音楽サークルで打楽器に触れ、卒業後、演奏を開始。2000年より不破大輔率いるビッグバンド「渋さ知らズオーケストラ」に出会い、国内では多くのロックフェスやライブハウスに、また海外では主にヨーロッパを中心に頻繁に訪れ、数多くのJAZZフェスティバルやライブハウスに出演する。現在他に、ドラマー芳垣安洋率いる打楽器集団「Orquesta Nudge! Nudge!」、上々颱風のボーカル西川郷子とギター小沢あきとのトリオ「星ノ飛ブ夜」、 2015年に始動した遠藤ミチロウのバンド「THE END」、その他セッションなどで活動中。また演劇での演奏も多く、串田和美演出『コーカサスの白墨の輪』、コクーン歌舞伎『天日坊』『三人吉三』などで演奏。演劇集団「風煉ダンス」の『ゲシュタル島崩壊記』『まつろわぬ民』などでは作曲にも携わる。


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